母や祖母と意見の食い違い
兄弟も兄だけで、特に小さな子どもが好きと言うわけでもなく、赤ちゃんなんてまともに接した事なんてあったかなというくらいでした。
初めての妊娠は早産で、予定よりも早く生まれた事も有り、思えば初めから戸惑いの連続でした。
生まれてからは、育児書をゆっくり読む暇もなく、何か分からない事があれば、母や祖母に色々とアドバイスを受けました。
とても参考になる部分もあったし、時代が違う為に、意見がぶつかる部分もありました。
例えば、離乳食が始まってからのお粥も、保健師さんには毎回赤ちゃんが食べる少量だけ炊くのは大変だから、一度炊いたら小分けして冷凍すると便利だと教えて貰いました。
しかし、祖母から言うと、冷凍して電子レンジで温めた物を、赤ちゃんの口に入れるなんて有り得ない。と言う意見でした。
毎回少量であっても、お粥を炊くべきだ。
親なら当然、という感じでした。
また、オムツも勿体無いから、布おむつで洗濯して使うべき、自分もそうして来た。
よだれ掛けや肌着なんて、簡単に手作り出来るから、家にずっといるなら作って当然、と。
疲れ切ってしまった私
赤ちゃんは、3時間置きにお腹を空かせて目を覚まし、大声で泣きます。
産後は私も貧血気味になり、鉄剤を飲んでいました。
私も睡眠もままならいままの、手探りの子育てでした。
祖母の意見も母の意見も、とても貴重な物でしたが、普段なら聞き流せる食い違った意見も、いちいち突っかかってしまう自分もいました。
完全に、余裕を無くしていました。
便利になった道具はどんどん利用して、子育てを楽にする事は怠けではいと思います。
その分余裕を持って、赤ちゃんに笑かけたり話しかけたり出来ると思います。
普通ならそう考える所ですが、初めての子育ての不安から、自分は怠けてるのかと自問自答して、苦しむ事もありました。
ちょっと離れた他人の方が…
そんな時に心のささえになったのは、定期健診や巡回に来てくれる保健師さんや、ドラックイレブンなどである、月一回赤ちゃんの体重を測ってくれるイベントの方や、地域の子育てサロンでした。
ちょっと離れた他人の方が、案外お互い冷静になれ、気晴らしにもなりました。
祖母から言われた事もこんな事があったんです、と保健師産や子育てサロンのボランティアの方に、自分の気持ちを話せる様になってからは、とても気持ちが楽になりました。
そう言う面では人の縁にも恵まれたと思います。
近所のマーケットのおばちゃんは、買い物に行く度に、赤ちゃんにも私にも良く話しかけてくれました。
息子が5才まで、その地域に住んでいましたが、マーケットや道で会えば、いつも話しかけてくれました。
そんな些細な繋がりが、子どもが小さい時には、本当に有り難かったのを覚えています。