もくじ
母がストライダーをプレゼント
ストライダー、最近は乗っている子どもが増えましたね。
公園やアパートの敷地内などで、練習している親子をよく見かけます。
小さい自転車のようなものですが、自転車との違いはブレーキとペダルがないことです。
「ストライダーで練習しておくと、すぐに自転車に乗れるようになる」ママ友たちが口を揃えて言います。
我が家でも、娘が2歳の頃に、私の母がストライダーをプレゼントしてくれました。
早速練習開始
うちの子にはまだ早いかも、と思いつつも、買ってもらってすぐに練習を始めました。
2歳、サドルにお尻を乗せてくれません。
ストライダーにまたがってはいるものの、お尻はわずかに浮いた状態。
3歳。座ってこぐことは覚えましたが、歩くより遅いくらい。
4歳。ゆっくり歩く速さで進みます。
「足がつくかつかないかの高さにしたほうがいいんじゃない?」
「いや、足はついたほうがいいよ!」
周囲のアドバイスを参考に、サドルの高さを上げたり下げたり。
練習仲間は1年でマスター
私がストライダーの前後を掴んで進ませ、走っている雰囲気を体感させてみたり。
試行錯誤を繰り返した3年間でした。
気がついたらもう5歳。
一体いつになったら乗れるんでしょう?
2歳の時にストライダーの練習仲間だった子たちは、3歳にはマスターし、すごいスピードで走り回っていました。
5歳の今では、子ども用の自転車を、上手に乗りこなしています。
極度の怖がり屋!?
その子達のママ曰く、「確かに、ストライダーに乗っていたら、自転車への移行はスムーズ」「自転車でまだ転んだ事がない」とのこと。
やっぱりストライダーって、自転車の練習に役に立つみたい。
自転車と同じバランス感覚を養いつつ、倒れそうと思ったら、すぐ足をつくことができるのが良いのでしょう。
でも我が子は、そのストライダーの段階で、つまずいてしまっているのです。
原因はおそらく、極度の怖がり屋であること。
スピードを出したくない??
自転車もストライダーも、ある程度のスピードを出さなければ、構造上バランスをとることができませんよね。
「何度も足でこいで、スピードをつけるんだよ。それから足を浮かせてごらん」。
でも、娘はスピードを出したくないんです。
いや、本人としてはスピードを出しているつもりなのかも。
緩い下り坂なら、自然とスピードがついて乗ることができるか、と試したこともあります。
怖がって足でブレーキをかけてしまい、全く練習になりませんでした。
すっかり諦めて、ストライダーの存在を忘れていた時
そうしているうちに、早3年。
私はすっかり諦めて、ストライダーの存在を忘れる時もありました。
夫と娘で遊びに出た際には、たまに練習していたようです。
夏休みのある日。
一度玄関を出た娘が戻ってきて、「ストライダーに乗りたい」と言い出しました。
そして「ある日」
すっかりご無沙汰になったストライダーを出してあげる私。
アパートの敷地内を、娘はいつものように、ゆっくりこいで進んでいきます。
娘の後ろから、私も早歩きでついていきますが・・・ちょっと離されがち!?
ん?これは結構スピードが出ているんじゃないか!?
「だいぶ速く走れるようになったんだね。そこで両足を浮かせてごらんよ」と言ってみたら・・・。
奇跡!?
「こう?」娘は、ほんの1~2秒ですが、足を上げられたのです。
3年間で初めてのこと。
私は大袈裟なくらい褒めまくりました。
得意気にニッコリ笑った娘は、再び助走をつけて足を浮かせます。
それを何度か繰り返したら、あっという間に4~5秒。
3年間ストライダーの練習を嫌がることはなかった!?
その日のうちに、バランス感覚を完全にマスターしてしまったのです。
全く上達していないように見えた娘にも、「乗れる瞬間」は少しずつ近づいてきていたんですね。
よく考えてみると、3年間、娘がストライダーの練習を嫌がることはありませんでした。
娘の成長を嬉しく思うとともに、親が先に諦めてしまったことを、申し訳なく思った5歳の夏でした。